芸能人の行きつけの喫茶店 ~アイドルの話~

ここにいるはずのないリオンの名前を出すと、宗さんは驚いたように顔を上げる。

「……いつから気づいてたの?」

その言葉と同時にリビングのドアが空いて、リオンが現れる。

「最初から。……リオン、ストーカーに向いてないよ?」

「いいの、目指してないから」

不服そうにそうリオンが面白くて、くすくす笑ってしまう。

「……宗、俺さ……宗が頼りないとか、宗にはリーダーに向いてないからって理由で相談してなかったわけじゃないんだ……俺、おれっ、さいねんしょっ、だからっ」

「うん……」

「他のっ、めんっ、ばー、にっ、迷惑っ、かけたく、なくてっ……他のっ、メンバー、より、頑張らなくちゃっ、いけないとおもっ、てっ」

「うんっ……」

「活動休止なんてしないでよぉーーーっ!俺っ、頼るからっ!宗のこと頼りまくってっ、困らせるくらい頼るからっ!だからっ……グループ抜けるなんて、言わないでっ、ね……?」

とうとう赤ちゃんのように泣きじゃくってしまったリオンを、宗さんは優しく抱きしめて頭を撫でてあげる。