芸能人の行きつけの喫茶店 ~アイドルの話~

そう思ってたのに……。

「あいつ、絶対部長向きじゃないよな」

「あー、分かる。良くて副部長」

「いやいや、そう言う仕事が向いてないんだって。なんか、無理してる感じする」

“見てて辛いんだよ“

“なんで部長やってんだろ“

“早く辞めてくんないかな“

……っ⁉︎

一人の部員から始まったその発言は、瞬く間に全部員に広まり、俺のことを誰も頼らなくなった。

        +  +  +

「今思えば、俺は頼りにされてなかったんだよ。ただ、“サッカー部のエース“という肩書きを持っている人間に技を教わりたかっただけ」

違う。

その人たちが人に頼るのが下手だっただけ。

苦しそうに笑ってそう言う宗さんが痛々しくて、目を瞑りたくなる。

「トワイライトのリーダーに選ばれた時も、一応断ったんだけどね。聞き入れてもらえなかったよ。選ばれたからには頑張ろうと思ってたけど、実際、リオンは二回も倒れたのに二回とも頼ってくれなかった……それだけ俺は頼りないんだよ」

そんなことない。

リオンはただ、誰にも迷惑をかけたくなくて、負担になりたくなくて頑張りすぎただけっ……。

宗さんは絶対にトワイライトに必要!

「トワイライトに俺は必要な——」

「そんなことないですっ!」

「……っ、澪さん……?」

「宗さんはっ、宗さんは必要な人です!誰よりもファンのことを考えてっ」

“宗さん、クマができてますよ?大丈夫ですか?“

“嘘っ⁉︎……昨日徹夜しちゃったんだよね……“

“えっ⁉︎寝ないとダメですよ?“

“ごめんごめん、ただ、ファンのみんなの喜ぶこと考えてたら時間があっという間で……“

「誰よりもっ、メンバーのことを考えている素敵な人ですっ!」