「 (でも、それだけ必死になってくれてるんだよね……あの神野くんが、私なんかのために……) 」


委員会の日、神野くんの言葉に耳を疑った。

だって、ビックリするよ……。

私は今まで、神野くんに嫌われてるんだと思ってたもん。

それが――


『俺がお前を変えてやる』

『特訓するぞ。コミュ障を治して、今日までお前を笑った奴を見返してやれ。それに話してぇだろ?友達とか……兄貴とかよ』


それを聞いた時、思わず思った。


「 (あ、王子様だって……思っちゃったんだよね。王子様みたいに、助けに来てくれたって) 」


思い出して、カーと顔が熱くなる。

手をパタパタさせると、神野くんが「あちーのか」とすぐ察してくれた。