不器用な神野くんの一途な溺愛

「で……言いたいことは?」

「何もその“ 誰か”が委員長じゃなくて、あなたでもいいんじゃない?って話よ」


そして副委員長は、呼ばれた方に小走りで向かった。その姿を、まだジリジリ痛む腹をさすりながら見る。


「くそ、あの女……」


今の話、ようするに、


「兄貴が小野宮を甲斐甲斐しく世話してる間に二人がいい雰囲気になるのが嫌だから、阻止してくれってことかよ……」


まぁ実際、小野宮は兄貴のことを好きになったし、副委員長が焦るのも分かる。

が――

今の兄貴のポジションを俺がしろって?

小野宮が迷ったら部屋まで送ってあげて、小野宮が泣いたら別室で慰めてやれって?


「アホらし。考えるのも行動するのも時間の無、だ……」


その時、さっきの副委員長の言葉を思い出す。