「やっぱりアイツに泣かされたんだね」
「 (希春先輩、鋭い!)」
さすが、あの会議室にいる全員をまとめるだけある。
希春先輩は、観察力がスゴい。
「 (私の気持ち、バレないといいな……) 」
ここまで思って……固まる。
ん?
あれ?
「 (”私の気持ち”って……なに?) 」
自分で言ったくせに、分からなかった。
なに、え……
まさか――?
「莉子ちゃん、どうしたの?」
「へ……?」
「顔、真っ赤だけど大丈夫? 熱でもあるんじゃないの?」
か、顔?
赤い?
これじゃ、まるで私が恋してるみたいで……え?
あ、あれ?
壊れたロボットみたいになった私を見て、希春先輩は慌て始める。
「だ、大丈夫? 本当に保健室に行く?」
「だい、じ……ぶ、で……す」
かくゆう私も、慌て始めていた。
だって、ついさっき「好きじゃない、恋じゃない」って否定したばかりなのに……
私が希春先輩を、好き?



