不器用な神野くんの一途な溺愛



「……はんのふん?(神野くん?)」



不思議に思う私と、「はー……危ねぇ」と深呼吸をして何やら落ち着いた様子の神野くん。

まず神野くんが起き上がり、次に、私を支えながら起こしてくれる。

そして、なぜか始まる説教……



「お前なぁ、何でもホイホイ素直に言う事を聞くんじゃねぇ」

「か、神野くんが、言ったから……っ」

「俺が言ったとしてもだ」

「へ……?」



全然分かっていない私をしり目に、神野くんはもう一度深いため息をつく。そして「よく聞けよ」とまじめな顔で私に説明をした。



「男はオオカミなんだってことを、忘れずに覚えとけ」

「お、オオカミ……?」

「お前みたいに可愛いやつはすぐ食われるから、充分気をつけろってことだよ」

「っ!」



か、可愛いって……っ。

ボンと音がつきそうなくらい瞬時に赤くなった私の顔。神野くんは「はは!タコみてーだな」と顔をクシャクシャにして笑った。