「(あぁやっぱり、この人には叶わない)」
神野くんと一緒にいたら、私はもっと変われるかな?
自分の気持ちを、もっともっと皆に伝えることが出来るかな?
そう、なれたらいいな。もっと二人で、これから先も、ずっと一緒に過ごしたい――
すると「ところで」と神野くんが不満そうに私を見る。
「お前さ、なんでさっき秘密の特訓やめるなんて言ったんだよ」
「え……だって……」
「だって?」
「も、もう付き合えたら、秘密にしなくていいかなって、そう思って」
「は?」
だって、わざわざ隠れて特訓しなくていいでしょ?これからは皆の前で堂々と特訓してたっていいでしょ?
あ、あれ?違うのかな?神野くんは、まだ私と付き合うことは秘密にしていたかったのかな?
一人でオロオロしていると、神野くんが「ズリィ」と言って、少し離れていた顔の距離を、また近づけてきた。



