不器用な神野くんの一途な溺愛

「や、やめて、どいてよ……っ」

「小野宮、しばらく会わなかった間に、すげー喋れるようになってんじゃねーか」

「そ、それは……が、頑張った、から」

「俺がいない間に?」

「か、神野くんがいない、から、こそ……頑張ったの……」



神野くんも二年の勉強を頑張ってるって思ったら、私も頑張ろうって思えた。神野くんが「すごいな」って「よく頑張ったな」って言ってくれるように、私なりに必死に頑張ってみた。

その努力は全部、神野くんのため――



「神野くんが、私と特訓してくれたから……期待に、応えたいって、そう思って……」

「そーかよ」

「そ、そーかよって……」



必死に頑張ったのに、それだけ……っ?

ちょっと悲しくなって俯いていると、神野くんが私の顎を持ってクイッと上げた。急に視線がぶつかり、神野くんの真剣な顔が目に入る。