不器用な神野くんの一途な溺愛

「ど、どいて、ください……っ」

「嫌だ。お前、俺がどれだけお前に会いたかったか分かってんのかよ」

「わ……か、ってる……」



そう、分かってる。神野くんが、私のためにわざわざ二年の教室から一年の教室に、何度も足を運んできたんだから。

でも、それを拒否していた、私――



「なんで会いに行った時に隠れた、言えよ」

「だ、だって……っ」



言えない、神野くんの事を好きだって気づいたら、どう接すれば良いか分からなくなったって……そんな事はずかしくて言えないよ……!


だけど、ここで見逃してくれる神野くんではない。


私の体をクルッと半回転させ、顔が見えるように抱きかかえられる。座っているけどお姫様抱っこをされている――その態勢が、私をますます混乱させた。