不器用な神野くんの一途な溺愛


「でも俺は、莉子さん一筋ですから」

「!?」



いきなり、そんな事を言ってのけた神野くん。もちろん私の頭は真っ白になった。だけど神野くんは、そんな私を知ってか知らずか、話を続ける。



「他の女性は眼中にないので、例え何人に告白されようと同じです。俺には、莉子さんだけですから」

「(な……)」



何を言ってんの、神野くん……っ!


ガタッ


恥ずかしさから、神野くんの手を振り払って席を立つ。そしてキッチンを飛び出して自分の部屋へ逃げるべく、階段を駆け上がった。



「あ、ちょっと、莉子!」



戻りなさい――と静止の声をあげたお母さんに、神野くんが「俺がいってもいいですか」と手を挙げた。

お母さんは「お願いできる?」とニヤニヤしていて、おばあちゃんは「最初からそれが狙いだったんだろ」と完璧に神野くんを疑ってかかっていた。


そんなことも知らない私は、自室に戻りベッドの隅で小さくなっていた。