不器用な神野くんの一途な溺愛

『こら、話をすり替えないの。あの時、私もお父さんも携帯に出られなくて本当にごめんね。不安にさせて、迷惑もかけたわ……。それで、そのクラスの子にも謝りたくてね。あと、お礼もしたいし。

だから莉子、次の土曜日に、その子をうちに呼んでちょうだい』

『へ?』

『一緒に食事でもどうですかって聞いてみて。両親がお礼をしたがってるって。無理にとは言わないからね。他人の料理が嫌いな人もいらっしゃるし……でも、もしも来るって言われたら、好きなものを聞いといてほしいの』

『え、え、あのっ』

『分かったわね?あら、パパから電話だわ』

『ちょ、お、お母さん……!』



私の話は、無残にもお父さんの電話によって遮られる。一人真っ青になる私を、横にいるおばあちゃんがチラチラみていた。


そして結局――

お母さんの話を覆せないまま、現在に至る……。