不器用な神野くんの一途な溺愛


「お母さん、怒るだろうなぁ……」



実は、希春先輩と友達になった日の夜。

家では、こんな提案がお母さんから発表されていた――



『ねえ莉子、あなた前、熱で倒れて学校を早退した日あったじゃない?』

『うん』

『その時にクラスの子がわざわざ莉子をおぶって、この家まで連れてきてくれたんでしょう?』

『そ、そうだよ……』



恥ずかしくて小さな声になる。

この時お母さんはキッチンで洗い物をしていて、その横のL字型のソファで、私とおばあちゃんはくつろいでいた。


『お、お父さん、遅いね。まだお仕事、なのかな?』



照れ臭くて話題を変えようとしたけど、素早くお母さんに悟られる。