不器用な神野くんの一途な溺愛

パンッ


「やっぱり小野宮に会って話さねーとわかんねーよな」



副委員長とキスをしたとか、そんな馬鹿なことを言うアイツのことだ。兄貴の言った事も、絶対間違いがあるに違いねぇ。



「明日ぜってぇ会ってやる」



小野宮を問い詰める――そう決心した、その時。


持っていたスマホがブブと振動した。

もちろん小野宮じゃねぇ。

相手は、ばーちゃんだった。



「こんな時になんだよ……」



本当、空気読まねぇばーちゃんだな。


通知を開くと、「知らせじゃ」と、わざわざ件名まで書いたメールが届いていた。



「……へぇ」



読んだ瞬間、俺の顔に笑みが浮かぶ。内容は――うん、悪くねぇ。



「たまには粋なことすんじゃねーか、ばーちゃん」



二ヤけた顔をそのままに、スマホをポケットに戻す。兄貴に取られてしまった風呂は後回しにして、自分の部屋に戻った――