不器用な神野くんの一途な溺愛

「小野宮、悪ぃな」

「え、あ……」



小野宮も察したのか、俺の顔を、そして唇を見た。だんだんと近くなる二人の距離に、顔が赤くなっていくのが分かる。



「(ごめんな、小野宮。やっぱ我慢出来ねぇわ)」



その時だった。

パシッと言う音と共に、唇に変な感触の物が当たる。

見るとそこには、



「ご、ごめんね……神野、くんっ」



小野宮のちっせー手が、俺と小野宮の唇の間にいる。

しばらく頭が真っ白になった後に初めて、小野宮にキスを拒否されたのだと理解した。


「……」


拒否されたと知って、改めて冷静になった俺。

立ちあがる俺とは反対に、小野宮は気まずさからか、座ったまま目を合わそうとしない。