不器用な神野くんの一途な溺愛


「 (私、先輩にいつも助けて貰ってばかりなのに、今はその逆で……私が先輩を困らせちゃってるのかな……) 」


心が痛い。

先輩は、私を変えてくれるきっかけをくれた恩人だから。

私の好きな人、だから……。


「 (そうでしょ? ね、私……) 」


希春先輩に「困ってません」と伝える。

希春先輩は驚いた顔をしたけど、でも静かに「ありがとう」と笑った。

それは大人のするような笑顔で、戸惑っている私の心を、簡単に見透かされている気がした――


そうこうしていると小学生達の登校時間になり、私と希春先輩はそれぞれ見守りをする。


そして時間通りに終わり、学校へ戻ってきた。


希春先輩も自転車は持っていなかったから、太陽に照らされて、二人とも汗をかいている。