不器用な神野くんの一途な溺愛

「神野、って……き、はるせん、ぱいの、こと、だったん、ですね……?」

「うん、そうだよ。昨日、斗真も確認に来たよ〜僕だよって言っといた」

「そ、そうなん、ですか……」

「……残念?」

「え!?」


希春先輩は眉を下げて笑った。私は「とんでもない」と、頭をブンブン横に振る。

すると希春先輩は「よかった」と安心した顔をして、私の横を歩き始めた。


もう広い道なので、2人並んで歩いても危なくない。希春先輩は車道側を歩いている。


「もう元気そうだね。風邪引いた時はびっくりしたよ」

「お、お騒がせ、しま、した……」

「ううん、元気になってよかった」


ニコッと笑った希春先輩を見て、あの日のことを思い出す。

そうだ……私が倒れる前、希春先輩に知られちゃったんだ。


神野くんと私がキスしたってこと――