「弟くん、入学してからテストずっと一位らしくて、これは試してみるにはちょうどいいんじゃないかって……お試しってところね。とりあえず二週間」
「に……しゅ……」
私の中で「成績上位」という言葉が引っかかったけど……でも、それよりも。
二週間、神野くんに会えない――その事実が、私の心を暗い色に塗り替えて行く。
「い、つ、から、はじま……?」
「昨日からよ。本人もブーブー言いながら机と椅子を移動させてたわ。移動してる時ちょうどすれ違ったのよ。
下駄箱の移動は簡単なものだけど、机と椅子は流石に可哀想だったわ」
「あ……それ、で……」
それで机も椅子もなかったのか……。
それで、下駄箱の靴もないんだ……。
そっか、なんだ……。
「そ、か……」
すると、副委員長は私の顔を見て「寂しい?」と眉を下げて笑った。



