不器用な神野くんの一途な溺愛

「……」

「あれ?」


なぜか私の方が、だんだん恥ずかしくなってきた。笑顔を封じるため、両手でパチッと、口を押さえる。

それに。

「笑った」って言われるのは久しぶりで……。どう反応していいか、分からないよ……。


「えー、なんで隠すの? 可愛いのに」

「 (かわ……っ⁉) 」


もっと恥ずかしくなって、顔を両手で抑えたまま俯く。

そんな私の反応に、希春先輩は興味が出たらしく……


「ねぇ、名前おしえてよ!」


と、催促される。


「 (な、名前……かぁ……) 」


不思議と「今なら頑張れるかも」と思った。


さっき自然に笑えた事が、私を後押ししているのかな……。それに希春先輩の前だと、なんだか言えそうな気がする。


「 (よし、頑張ってみよう……!) 」


大きく息を吸って、呼吸を整える。

そして――