不器用な神野くんの一途な溺愛

「これ、ばーちゃんのかよ」

「いいだろう。小さい頃からの莉子がたくさん入っとる」

「後で見せてくれ」


「そう急かすな」とばーちゃんがスマホを差し出す。

画面に写っていたのは動画で、小野宮がセーラー服を着て笑っている場面で止まっている。

躊躇なく再生ボタンを押すと、


『おばあちゃん〜どう? 似合う?』


まるで見せびらかすようにクルクル回っている小野宮が、そこにいた。


「……」

「可愛くて声もでんか、青二才」

「……うっせーな」


正直な感想、この時の小野宮が高校に来ていたら、すげーことになってたんじゃねーか?

いつも男子が周りにいて、誰もあいつを離さねーだろ。こんなに可愛くて、天真爛漫そうな小野宮だぞ?

こいつなら、新入生代表の挨拶を断らずに引き受けただろーな――なんて考えながら、スマホを操作する。