不器用な神野くんの一途な溺愛

長居は無用だ。俺の理性が保てている間に、退出するに限る。


1階に降りると、さっきの言葉通りばーちゃんが待っていた。リビングに一人だけで、テレビを見ているようだった。


「小野宮さん寝ました。お邪魔しました、失礼します」

「神野くん、だったけな? こっち来なさい。茶でもいれようかね」

「いえ、お構いなく……」


本当、構わなくていいからさっさと学校に戻してくれ。

けどばーちゃんは予め準備していた湯のみに茶を注ぎ、俺に座るように促した。

一部だけ畳になっているコーナーに入り、正座をする。テレビは既に消されて静かだ。


いや……

なんだよ、この雰囲気……。


「単刀直入に聞くがね。神野くんは莉子のなにかね?」

「なに……とは?」

「ただのクラスメイトかね、と聞いている」

「……」


あぁ、なるほどな。ばーちゃん、小野宮の事がすっげー可愛いんだろうな。

俺が危険なやつかどうか、リサーチしてんだ。

まぁこんな強面のやつが小野宮の周りにいたら、虐められてんのか?って疑うわな。