不器用な神野くんの一途な溺愛

パタンッ


顔を真っ赤にして「出ていって」と言った小野宮が面白くて、静かに笑う。

中では素直に着替えているのか、服の擦れる音が聞こえた。


「(アイツ、全く警戒してねーな……)」


小野宮が男慣れしてないのは一目瞭然だが、扉一枚隔てているだけで普通に着替えてると思うと、少し凹む……。


「(俺の事、全く意識してねぇってことかよ……)」


はぁ、とため息をついたところで「神野くん」と、途切れ途切れで聞こえる。

着替えは終わったらしい。


ガチャ


「終わったか……は?」

「ご、め……」


目の前には、脱ぎ掛けの制服が頭の途中で止まり、下着のシャツが露わになっている小野宮の姿。

幸いスカートはもう履き替えたようで、きちんとズボンを履いている。

いや、でもお前……本当なにやってんだよ……。