不器用な神野くんの一途な溺愛

未だ小野宮を背負ったまま、スマホを確認する。昼の12時が近いな。


「病院閉まんじゃね? 昼休憩入んだろ」

「そ、だよ……ばあちゃ.......」


小野宮に言ったつもりだったが、ばーちゃんの気に障ったか? 眉を顰めて「そういやこの人は?」と俺を見た。


「あ.......え、と」

「いや、いい。俺から言う」


しんどそうな小野宮に言ってもらわなくても自分で言う。

小野宮を降ろして、ばーちゃんに向き合う。足が悪いのは本当らしく、杖をついてひこずっているようだった。


「初めまして。小野宮さんと同じクラスメイトの神野斗真と言います。同じ交通委員をしています。今日はいきなりお邪魔してすみません」


小野宮は、驚いた顔で俺を見ている。なんだよ、自己紹介が変だったかよ。

ばーちゃんは「そうか」と言って、スリッパを出した。どうやら俺の分らしい。