不器用な神野くんの一途な溺愛

「莉子ちゃん!!」


希春先輩の驚いた声が廊下に響き渡る。

もちろん、会議室の中にいた2人も、先輩の声を聞きつけて慌てて出てきた。


ガラッ


「小野宮!?」

「あら、委員長も」


神野くんの大きな声が、私の耳に届く。

重たい瞼を何とか開くと、今まで見たこともないような必死の形相になっていた。


神野くん.......

神野くんは平気なの?

あんなに濡れて.......私より薄い服で、私よりたくさん雨に打たれて.......。


「莉子ちゃん、保健室まで行くからね。もう俺の荷物離していいから。

お姫様抱っこするよ。もし俺に掴まれるなら、掴まって」


希春先輩の声なんて、こんなに近くに聞こえる。

私はまた、この声に助けられちゃった.......。


そう思っていたら――