「だなぁ〜。あ、今、健太郎も笑った!
健太郎もわかるのかな?
パパとママだよ。
大きくなったらパパと一緒にラグビーしような」
愛おしい眼差しで健一郎を見つめている一郎くん。
私にプロポーズした誠実な一郎くん。
いつも穏やかで優しい一郎くん。
そして私と抗がん治療をしていたうちのお母さんまでも包みこんでくれたハートのデッカい豪快な一郎くん。
ちびっ子ラグビーでは楽しく、時には厳しい一郎くん。
私は一郎くんの中身を知れば知るほど好きって気持ちが大きくなっている。
外見や容姿、振る舞いが爽やかで好感が持てても、やっぱり中身がドス黒かったらダメ!
元カレみたいな自己中もダメ!
男だろうが女だろうが、
金持ちだろうが貧乏だろうが、
人間中身が大事だと思う。
やっぱり中身で勝負しなきゃね!
だからわたしは、健太郎も一郎くんのような男性になって欲しいと思っている。
「一郎くん。」
「うん?」
「大好き!私と結婚してくれてありがとう」
「オレなんか沙緒里のことめっちゃ愛してるよ!
これから先、シワシワの爺さんと婆さんになるまでよろしく」
ブリッ!! 寝たと思った健太郎がオナラした。
健太郎のおしりに顔を近づけた一郎くん。
「うわぁ、ウンチした。
しょうがないなぁ パパがオムツ替えするからな
寝グソするなんて将来は大物になるぞ!」
大きな手でオムツ替えをする一郎くんの姿は私を、ほっこりと温かくて優しい気持ちにさせてくれた。
END
