「沙緒里!お待たせ〜なかなか会えなくて悪かったな」

「ううん。私も外来に変わったり、お母さんの治療もあったから…」

「元気そうで安心した。よし!今日は頑張ってる沙緒里に美味しいものをご馳走するな」

「ふふふ。ありがとう敦志。」

2人でぶらぶらと歩き出す。
敦志の仕事で履く革靴を買う為、デパートへ入る。
敦志がいつも買うメーカーの紳士靴売り場で気に入ったデザインの物を何点か履いてみて決めた。

「沙緒里、コレとコレならどっちがいい?」

「う〜んと… 私なら…コレかなぁ」

「なら、コレにする。」

敦志の買い物は、いつも即決。
私の買い物にも付き合ってもらう事が多いが、いつもウダウダと迷っている私に的確なアドバイスをくれる。
私より敦志の方がファッションセンスも流行りのトレンド情報もよく知ってる。

だから新しいお店へもよく連れて行ってくれる。
私にはデキすぎる彼氏だ。
敦志も私に最新情報を教えるのが楽しいと言ってくれる。

でもそんなイキイキとしたイケメンで優しい敦志といると自分の劣っている部分がわかり、ちょっと自信がなくなる…敦志は何とも思ってないのに…