僕はプレヤ。
 自由気ままに生きることをモットーとしていて、他人に縛られることが大嫌い。そんなこんなで三十歳の今でも独身だし、結婚の予定はまったくない。

 こんな飽きっぽい僕だけど、仕事はまあ好きで、適当適度に頑張るようにしていて、後輩たちのことも可愛いと思っている。今夜は後輩のひとり――ハルトがどうしても話を聞いてほしいっていうもんだから、時間を作ってみたんだけど。


「どうしたらいいんでしょうプレヤさん! クラルテが――クラルテが可愛すぎるんです……!」

「は? ――いや、うん。そんなこと以前から知ってるけど」


 大げさな――一体何事かと思えば、ハルトはそんなわかりきったことを口にする。