私とあずみが屋上へ行くと、もう廉は柵にもたれて待っていた。

廉は私の後ろにいるあずみを認めると、眉をひそめた。

「あんた・・・いつも教室で皐月と一緒にいる・・・」

「あずみです。ヨロシク!」

あずみが右手を差し出し、廉も仕方なくという風に右手を出してふたりは握手した。

「皐月。アタシ、五代君とふたりきりで話したいの。いい?」

「え・・・?」

私が廉の顔を見上げると、廉も大きく頷いた。

「俺もあんたとは話してみたいと思ってた。」

「じゃ、決まり。皐月は教室で待っていて。」

「あ・・・うん。」

私は仲間外れってわけか。

あずみは廉になんの話があるんだろう・・・?

そんな疑問を持ちつつも、私はふたりの元から退散した。