もう届かない君へ

それから、準備とか練習とか色々あってあっという間に体育祭当日になった。
練習ではどの競技もみんなかなり上達したので、自信アリだ。

「花純!今日頑張ろうね!」

まだ競技開始まで時間があるが心乃葉ちゃんはものすごく気合が入っている。

「うん!頑張ろうね!」

「最初に私達が出る競技ってなんだっけ?」

心乃葉ちゃんが聞いてくる。

「えっと、、選択種目は午後からだから、私達が一番最初に出るのは玉入れかな。」

「そっかあ。絶対に負けないんだから!!」

心乃葉ちゃんの周りに炎がみえる、、。

「圭斗はずっと観客席にいるの?」

「ん、そうだな。俺はどの競技にも出ないしな。」

「じゃあ、私達の勇姿をしっかり目に焼き付けてね!」

「その代わりドジなところもじっくりみさせてもらうわ」

「そこは見なくていいから!」

もう、圭斗ったら私をからかって楽しんでるんだから。

「花純!点呼始まったよ!いこ!」

心乃葉ちゃんが声をかけてくれる。

「了解!」