もう届かない君へ

――うそ、でしょ、、、

私、宮本花純(みやもとかすみ)は今起こっていることが理解できなかった。

母からかかってきた一本の電話。
内容は、私の幼馴染の神谷圭斗(かみやけいと)が交通事故に巻き込まれて死亡したというものだった。

今日、私と圭斗は一緒に中学の卒業祝いとして出かける予定だった。
子供の頃からずっと圭斗が好きで、高校に上がるこのタイミングで気持ちを伝えようと思っていた。
まさかこの気持ちを伝える前に、圭斗がいなくなってしまうなんて、考えてもいなかったんだ。