いつか永遠の眠りにつく日まで

「う、わぁ…!」



私は感嘆を漏らした。

目の前には、一面銀世界が広がっていた。初めて見る雪に私は足を止め、そして見入っていた。


(本では読んだことがあったけれど、本当に真っ白なのね…!)

積もった雪を手に取る。



「冷たっ……。あ…。」



冷たいと感じたのも束の間、一瞬で溶けて、手の平の上で水になってしまった。

(なんて、美しくて儚いのかしら。)


そんな私を見てレオ様が細く笑む。



「明日、俺の巡回の際に一緒に出るか。」

「え…。」

「広場の方に行けば、雪像が見られるはずだ。」

「雪像…。見たいです…!」



そう言うと、レオ様は再び細く笑んで1つ頷いた。

まるで本で読んだデートのようで、少し嬉しくなってしまう私はなんて現金なんだろうか。


不謹慎だけれど、いつ訪れるか分からない別れのその時まで。


今に少しくらい期待したって、バチは当たらないんじゃないだろうか。

そんな呑気なことを考えていた。


宿に入ると、どことなく宿中が騒がしい。私は早々に部屋に押し込められると、外から鍵を閉められてしまった。


(どうしたのかしら…。)

ぼんやりと暖炉の火に当たりながら、窓の外を見やる。