いつか永遠の眠りにつく日まで

多くの民が死に、互いに身をすり減らすだけの日々。

勝てばいいが、負けた方はどうなる。


私はそこまで考えて、ゾッとした。

(お父様か、レオ様が間違いなく死ぬ。)



「戦争なんて止めて下さい…!」



そう言うも、こちらを向いた2人はぴくりとも表情を動かさなかった。


(もう、誰かが死ぬところを見たくないのに…。誰も死んで欲しくないのに。)

お父様にも、レオ様にも、死んで欲しくない。



「……ジャスティア、ビリーを呼んで来い。フランもだ。」

「…はい。」

「レオ様っ…!」



ジャスティアは私に目もくれず、部屋から出て行った。


部屋に2人残された私とレオ様は、沈黙を守りながら、ただ見つめ合った。

こうしていると、思い出すのは初めて出会った、の日のこと。


ただ、その美しさに目を奪われた。

胸が高鳴って仕方なくて。


2人で夜の庭園を散歩して、何を話すでもなかったけれど、それすら心地良くて。


もう、戻れない。


今でもあの時のように、喉の奥がきゅうっと痛くなるというのに。

私は唇を噛み締めた。


涙が後から後から、溢れて止まらない。


ノックが聞こえて、今度はレオ様が返事をするのを待ってから扉が開いた。