いつか永遠の眠りにつく日まで

(となれば、ルチェルナはいっそデネブリスと親交を深めた方が円滑に事か進むんじゃないかしら。)

なんせ、もうこの大陸にはルチェルナとデネブリスの2ヶ国しかないのだから。


そうなれば私はレオ様にルチェルナへ帰せとばかり迫るよりも、今のうちから友好を築いた方が利口なのではないだろうか。


そんな風に考えていた、矢先の出来事だった。

その日は、朝から土砂降りの雨が降っていた。


いつものようにレオ様の書斎で本を読んで過ごしていたときのことだった。

物凄い勢いで扉が叩かれたかと思うと、レオ様が返事をする前に扉が開いた。


何事かと顔を上げた私たちの目に飛び込んできたのは、息を切らしたジャスティアだった。

ジャスティアがそんな風に取り乱すのは初めてで、私はただならぬ事態に身を硬くした。



「開戦しました。」



ジャスティアはそう言うと、乱暴に扉を閉め、レオ様の前に立った。



「先程、早馬で文が届きました。」



ジャスティアは手に持っていた紙をレオ様に手渡した。その紙は、薄汚れていた。

レオ様はさっとその書状に目を通すと、眉間にしわを寄せた。



「……ルチェルナに潜入していたのが、気付かれたようです。その字は確かに潜入していた者の字ですが、察するに彼は…。」