いつか永遠の眠りにつく日まで

「リーリア様!!」



不意に名前を呼ばれて、バシャバシャと水溜まりを駆ける音がした。

そちらを振り返ると、ずぶ濡れになったフランが必死の形相でこちらへ走って来ていた。



「フ…ラン…。」

「どこ行ってたんですか、探したんですよっ…!」

「っ……。」



我慢していた涙が、後から後から溢れて止まらなかった。

私はフランのお腹に腕を回すと、そのままフランに抱き着いて声を上げて大泣きした。



「もう、大丈夫ですから…。」



フランがそう言いながら、私をギュッと抱き締めてくれる。


悔しかった。


フランを見てホッとしてしまった、その事実が。

今こうして、声を上げて泣いている自分が。


私は1人では何もできない、ただの少女だった。



「城に帰ろう。ね?」



フランは身体を少し離すと、私の目をしっかりと見てそう笑いかけた。

私はそれに対して、こくりと頷いた。


そんな私を認めると、フランは私の手を引いて歩き出した。


少し歩くと、近くに馬車が停めてあった。

フランに促されて馬車に乗り込むと、ずぶ濡れになったレオ様がいた。


どうやらレオ様も私を探してくれていたらしかった。

私はお礼を言うこともせず、ただ沈黙を守っていた。