いつか永遠の眠りにつく日まで

その言葉を受けて、改めて確かにそうだと実感した。

ルチェルナからデネブリスへ来る際も感じたが、私は本当に外の世界を知らずに生きてきたのだなと感じる。



「よくそれでルチェルナを治めようと思ってたよな〜。」



そう言われて、ギクリとした。



「余計なお世話よ。」



ふんっとそっぽを向くと、フランが林檎の最後の一口を口に放り込みながら満足げに笑った。



「まっ、楽しそうで何よりだ。」



少し拗ねながら後ろを振り返ると、1番後ろを歩いていたレオ様が視界に入った。

その腕には、市場の人々にもらった物がいっぱい抱えられていた。


(…何よ。)


私はギュッと拳を握り締めると、正面を向き直った。

ここでは、私をルチェルナの姫だと知る者はいない。だから、私は自由なのだ。


そう思うと少し心が軽くなった。


気を取り直して市場をどんどんと進んで行く。すると、途中で市場が途切れた。



「ねぇ、フラン。次はどっちに…。」



そう言って振り返ると、そこにフランとレオ様はいなかった。



「え…。」



逸れてしまったのだろうか。

慌てて辺りを見渡すが、混雑した人の群れが視界を行ったり来たりするばかりだった。