いつか永遠の眠りにつく日まで

レオは不意に、左肩に重みを感じた。

そちらを見やると、マントに包まったリーリアがレオにもたれかかって眠っていた。



「まったく…。あなたはなぜこんな娘を連れて来てしまったのですか。」



ジャスティアの小言を聞き流しながら、リーリアの腰に腕を回してグッと抱き寄せた。

なんて細く、なんて頼りないんだろうか。彼女は本当に将来、一国を背負う王になるのかだろうか。あまりに心許ない。


顔にかかる髪を払ってやったその時、手にリーリアの吐息がかかった。



「ジャスティア。」

「なんでしょう。」



レオは未だぐちぐちと小言を言っていたジャスティアを黙らせると、尋ねた。



「城まではあとどのくらいかかる。」

「もう城下ですから、あと1時間程かと。」

「飛ばすよう伝えろ。城へ急げ。」




ジャスティアにそう告げると、レオはリーリアの額に、空いている方の手を当てた。

その様子を見てハッとしたジャスティアは、テキパキと行動を始めた。



「かなり熱が高いですね…。」



ジャスティアはレオに続いて、リーリアの額に手を当てた。

そしてリーリアへの配慮が足りなかったことを少し反省した。