いつか永遠の眠りにつく日まで

ルチェルナ城を出発した、デネブリス国王・レオ一行が目指すは、デネブリス城。


ひし形のような形をしたこの大陸の南端に位置するルチェルナ城から、北端に位置するデネブリス城までは馬を走らせても約6日はかかる。

…はずだった。


リーリアは与えられた部屋で寝る支度をしながら、ここまでの経路を思い出していた。

(あれから、何日が経ったのだろう。)


ルチェルナ城を出発したのは夜だった。薬の効果の持続時間から考えて恐らく夜通し馬を走らせて、馬車が停車していたのは3時間ほどだった。

夜明けとともに再び馬を走らせて、港町に着いたのは昼過ぎだったように思う。


それからすぐに船に乗って、丸1日は間違いなく乗っていた。デネブリスに入ったのは翌日、夕方と夜の狭間だった。

それからすぐに宿に一泊した。


(さらにあれから今日1日、北へ向かって移動を続けたから…、今日はルチェルナ城を出てから4日目の夜か。)


ジャスティアの話では、明日の夕方頃にはデネブリス城に着くらしい。


囚われの身でありながら呑気なことだが、城に籠りっきりだった私にはこの4日間は正直厳しいものがあった。

なので城に着くというのは正直ありがたかった。