いつか永遠の眠りにつく日まで

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馬の嗎が聞こえた。

(嫌な予感がする…。)


マーテルはバルコニーから身を乗り出すと、リーリアとレオが向かった庭園を見下ろした。

バルコニーは3階に位置しているため、庭園中を見渡すことができる。


(いない…!?)


その時、視界の右隅で土埃が上がったのが見えた。

見ると、正門から城へと続く道を馬車が駆けて行くのが見えた。



「リーリア…!」



帰った来賓の人間はいないことは分かっている。パーティーを中座するのに国王に挨拶をした者がいないからだ。

ということは、来賓の人間でないか、あるいは何かやましいことがある人間だということ。


マーテルは勢い良くバルコニーの階段を駆け下りると、馬小屋へと直行した。



「馬を! そして、すぐに出動できる者は俺に続け!」



そう声を掛け馬に跨ると、急ぎ馬車の後を追った。

(頼む、追いついてくれ…!)



「リーリア…!」