いつか永遠の眠りにつく日まで

__
____



「ジャスティア。」

「…はい。」

「これを脱ぐ。やはり俺は、こういった堅苦しいもは好きではないようだ。」



そう言うと、レオ様はおもむろに鎧を脱ぎ始めた。

私は溜め息を吐きながら、それを手伝う。


露わになったその背中は、血に塗れて真っ赤に染まっていた。



「……。」



やはり、全く塞がっていなかったようだ。


最北端の街で縫合を含め手当てをしたはいいものの、止血もろくに出来ていないような状況にも関わらず城に戻ると言って聞かなかったレオ様は、その時にはもう既に自分の死期を悟っていたのだろう。

(一国の王としていかがなものか…。)


私は眼鏡をくいっと上げると、溜め息を吐いた。


あの日、城に着いたとき。

いつもなら先に降りるレオ様が、先にリーリア様を馬車から降ろした。


レオ様が馬車を降りた後、レオ様がもたれかかってた部分にベッタリとついた血を見て、私の方が貧血を起こしそうになった。



「…まさかこんなことになろうとは…。」

「…マーテルという騎士にも同じことを言われた。」

「あぁ、リーリア様の従兄弟の。」

「あぁ。」



間もなく死ぬというのに、普段と変わらぬ調子の会話に錯覚しそうになる。