いつか永遠の眠りにつく日まで

城の外に出て、陸地へと続く橋を渡り切ったその時。やっと私はマーテルの肩から降ろされた。


私の姿を見て、ルチェルナの兵から歓声が上がった。

皆、私の無事を確認して喜んでいるようだ。



「リーリア姫、よくぞご無事で…!」



騎士団長が側に歩み寄って来てそう言う。

その姿は傷だらけで、ここへ辿り着くまでの戦闘の凄まじさを物語っていた。



「皆、ここまでありがとう。」



そう声を掛けると、皆からいろいろと言葉が上がる。


私は、なんて幸せなんだろう。ここまで私を思ってくれる人がいるなんて。

私はルチェルナのことを、大して知りもしないというのに。


後ろを振り返ると、デネブリス城は既に原型を留めてはいなかった。

私はぐっと拳を握り締めた。



「マーテル。」



皆から離れてデネブリス城を見つめていたマーテルの方へ行くと、私はマーテルに抱きついた。



「リ、リーリア?」

「ありがとう…!」



マーテルは赤面しながら戸惑っていたようだが、私がお礼を告げると優しく笑って私の髪を撫でた。



「マーテル。これを受け取って欲しいの。」



私はマーテルにそれを渡すと、マーテルから数歩離れた。