いつか永遠の眠りにつく日まで

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ジャスティアから報告を受けてから2時間が経過していた。

ついに、ルチェルナ軍が城門へと攻め込んで来た。



「…震えてんのか?」



槍を持つ私をからかうように、フランがニヤリと笑う。



「冗談言わないで。この城には、戦えない者はいないわ。」



戦えない者は、レオ様の配慮でとっくに城から逃がしてある。

私も実践は久々だけれど、稽古を怠った日はなかった。


私とフランは玉座の前へと続く廊下に立ち、いずれ開くであろうその扉を見つめていた。



「ねぇ、フラン。」

「なんだよ、リディ。」

「あなたは、私があなたのことを兄のように慕っていると思っていたようだけれど、そんな風に思ったこと1度だってなかったわ。」

「えぇ!?」



フランが素っ頓狂な声を上げたとほぼ同時に、廊下の扉が乱暴に開け放たれた。

一気に大量の兵士が流れ込んで来て、前線で構えていたデネブリスの兵と衝突する。



「私は女としてあなたを慕っていたのよ。」



私とフランは構えを取ると、敵の軍勢を睨みつけた。



「っ…お前、そういうことはもっとムードと時間があるときにだなぁ…。」

「あら、逆に今だからこそ言う気になったのよ。」



そう言うと、フランは苦笑を漏らしながら言った。



「こんな状況じゃ、手放しで喜べやしないじゃねぇか。」

「え…。」

「熱い抱擁もキスも、今はお預けだな。」

「……えぇ。」



もっと、早くに伝えておけばよかったと思ったけれど。きっと、私には無理だった。

とにかく今は、フランの言う熱い抱擁とキスを楽しみにしていよう。