私たちが宮殿に戻ったのは、出発してから3ヶ月後のことだった。この速さで旅が終わったのは、間違いなく皇憐のおかげだ。
「ということで、揃ったね。いやぁ、色鮮やかだね。とりあえず自己紹介といこうか。」
集まった記念に宴会をしようという秀明の提案で、宴会を開くことになった。
そして秀明の言葉で自己紹介が始まった。
「皇憐。龍。歳は数千歳。」
「秀明。皇太子です。歳はもうすぐ15。」
「桜琳です、秀明の婚約者です。歳は15よ。」
私が自己紹介すると、皆驚いた顔をした。
「アンタ皇太子の婚約者だったの!? ただのいいとこのお嬢さんかと思ったら…。」
「やけに度胸があると思えば…。」
と呆気に取られる木通と焔。あら、言ってなかったみたい。
「黄色の俺は金言。桜琳に名付けてもらったんだ! あと、かっこいいから『鬼』って名乗ることにした! 皇憐ばっか『龍』ってかっこいいのずるいからな! 紋は両腕にある! 歳は5!」
「緑のアタシは木通。じゃあアタシも鬼ね。紋は胸元よ。歳は20。ちなみに、ここに居る鬼全員、名付け親は桜琳よ。」
木通がそう言うと、金言はショックを受けていた。鬼は皆似たような境遇で、名無しだったり、碌な名前じゃなかった。
ちなみに、名付けるたびに皇憐に微妙な顔をされたけれど無視した。
「赤の俺は焔。鬼。紋は顔と首。歳は25。見た目は18くらいで止まっている。」
「青の私は水凪だ。鬼。紋は両脚にある。歳は20だ。」
私は皆の自己紹介を聞いていてショックを受けた。まさか数十年も昔から怨念の影響があっただなんて。産まれてから一体どれほどの苦痛を味わって来たのだろう。
そして最後に回って来たのが、『空』だ。彼女は皇帝が出した触れを見て、自ら宮殿へとやって来た。
「白…空…。鬼…。紋は全身…。たぶん50くらい…。」
空がそう言うと、私以外の全員がギョッとして空の方を向いた。私は名付けの際に先に聞いてしまったのだ。空の外見年齢はせいぜい10歳程度、驚くのも無理はない。
「鬼が不老不死ってのは本当らしいな。」
皇憐は酒を飲みながら少し嬉しそうに言った。同類ができたようで嬉しいんだろうか。
「最後、僕ですね。彩雲と申します。秀明様には劣りますが、霊力があります。」
これまた皇帝の触れを見て、自ら宮殿にやって来てくれたらしい。秀明曰く、自分に霊力があると自覚できる段階で十分霊力は強い部類らしい。
こうして、後に怨念と本格的に戦うこととなる役者が揃った。
「ということで、揃ったね。いやぁ、色鮮やかだね。とりあえず自己紹介といこうか。」
集まった記念に宴会をしようという秀明の提案で、宴会を開くことになった。
そして秀明の言葉で自己紹介が始まった。
「皇憐。龍。歳は数千歳。」
「秀明。皇太子です。歳はもうすぐ15。」
「桜琳です、秀明の婚約者です。歳は15よ。」
私が自己紹介すると、皆驚いた顔をした。
「アンタ皇太子の婚約者だったの!? ただのいいとこのお嬢さんかと思ったら…。」
「やけに度胸があると思えば…。」
と呆気に取られる木通と焔。あら、言ってなかったみたい。
「黄色の俺は金言。桜琳に名付けてもらったんだ! あと、かっこいいから『鬼』って名乗ることにした! 皇憐ばっか『龍』ってかっこいいのずるいからな! 紋は両腕にある! 歳は5!」
「緑のアタシは木通。じゃあアタシも鬼ね。紋は胸元よ。歳は20。ちなみに、ここに居る鬼全員、名付け親は桜琳よ。」
木通がそう言うと、金言はショックを受けていた。鬼は皆似たような境遇で、名無しだったり、碌な名前じゃなかった。
ちなみに、名付けるたびに皇憐に微妙な顔をされたけれど無視した。
「赤の俺は焔。鬼。紋は顔と首。歳は25。見た目は18くらいで止まっている。」
「青の私は水凪だ。鬼。紋は両脚にある。歳は20だ。」
私は皆の自己紹介を聞いていてショックを受けた。まさか数十年も昔から怨念の影響があっただなんて。産まれてから一体どれほどの苦痛を味わって来たのだろう。
そして最後に回って来たのが、『空』だ。彼女は皇帝が出した触れを見て、自ら宮殿へとやって来た。
「白…空…。鬼…。紋は全身…。たぶん50くらい…。」
空がそう言うと、私以外の全員がギョッとして空の方を向いた。私は名付けの際に先に聞いてしまったのだ。空の外見年齢はせいぜい10歳程度、驚くのも無理はない。
「鬼が不老不死ってのは本当らしいな。」
皇憐は酒を飲みながら少し嬉しそうに言った。同類ができたようで嬉しいんだろうか。
「最後、僕ですね。彩雲と申します。秀明様には劣りますが、霊力があります。」
これまた皇帝の触れを見て、自ら宮殿にやって来てくれたらしい。秀明曰く、自分に霊力があると自覚できる段階で十分霊力は強い部類らしい。
こうして、後に怨念と本格的に戦うこととなる役者が揃った。



