「今日は熊汁だぞ〜!」
「おお…!」
私からしたら珍味! 熊なんて食べたことがない。目の前で死ぬ瞬間を見てしまった手前少し気が引けたが、それよりも空腹が勝った。
皇憐がよそってくれたお椀を受け取ると、まず汁を一口啜った。
「!」
「どうだ、美味いか?」
そう問われて、私は激しく首を縦に振った。
お味噌だ! 宮殿でいただいたご飯は和食だったけれど、汁物はついていなかった。味噌で涙が出るほどホッとするなんて、私ってすごく日本人だったんだなぁ…。
「私の世界のご飯と同じ味がする、めちゃくちゃ美味しいよ〜。」
「そうかそうか、沢山食え〜!」
「うん〜。」
熊も初めてだが、ジューシーで非常に美味しい。私は心の中で手を合わせ熊に感謝した。
人間単純なもので、風呂に入って美味しい物で腹が満たされ、快適そうな寝床があると分かっただけで、とんでもなく心が満たされる。
無事熊汁を完食した私たちは早々に片付けを済ませ(といってもこれも皇憐がチート能力で一瞬で終わらせてくれた)、皇憐が作ってくれた寝床にそれぞれ腰掛けていた。
「何から何までありがとうございます。」
私が寝床の上で頭を下げると、皇憐は可笑しそうに笑った。
「大したことしてねぇよ。」
「聞きそびれてたんだけど、その力何? すごすぎない?」
そう言うと、皇憐は自分の手の平を見つめた。
「あぁ…。だから龍は戦争のきっかけにもなるし、道具にもなる。そんな時代があった。」
「え…。」
「封印されるよりもさらに大昔の話だけどな。だからあんま人前では使ってねぇよ。」
「そうなんだ…。」
これは確かに巨大な戦力になる。見たところ文明が然程発展していないこの世界では、最高級の“武器”になるだろう。
「使える力って何があるの?」
「火、水、草、土、風、あと飛べる。」
「最強か…。」
「まぁな〜。」
最強という言葉に気を良くした皇憐は得意げに笑って見せた。
なるほど、その能力を組み合わせたり応用して、洗濯物を乾かしたり、干し草を出したりできちゃうわけか。
「今は妖気の塊だから、力を使ってる時は実体がなくなって幽体みたいになっちまうのが難点だな。」
「この空間を維持するのは平気なの?」
「あぁ、それはもう力を使った後だからな。」
「ふぅん…。」
でも力を使ってる時に斬りかかられても、実体がないから無傷ってことでしょ? それはそれでまたチートなのでは…。
「そんな訳で、妖気の塊の俺は疲れ知らず汚れ知らず、もちろん悪臭も出ない。」
「え!?」
「実体化中は怪我はするかもだが一瞬で治る。実は睡眠も飯も不要。妖気の塊だからな。」
その言葉を聞いて合点がいった。そりゃ着替えも持って来ていないし、風呂も入らないわけだ。確かに生身の人間とは基準が違う。
一通り話し終えると、私は寝床に潜り込んだ。しっかり疲れ果てた私には、睡眠が超必要なのだ。
「入口また閉じちまうから、何かあれば起こせよ〜。」
「ふぁい…。」
本当に、どこまでも至せり尽せりだ…。
こうしてチート龍との快適な旅の1日目が終了した。
「おお…!」
私からしたら珍味! 熊なんて食べたことがない。目の前で死ぬ瞬間を見てしまった手前少し気が引けたが、それよりも空腹が勝った。
皇憐がよそってくれたお椀を受け取ると、まず汁を一口啜った。
「!」
「どうだ、美味いか?」
そう問われて、私は激しく首を縦に振った。
お味噌だ! 宮殿でいただいたご飯は和食だったけれど、汁物はついていなかった。味噌で涙が出るほどホッとするなんて、私ってすごく日本人だったんだなぁ…。
「私の世界のご飯と同じ味がする、めちゃくちゃ美味しいよ〜。」
「そうかそうか、沢山食え〜!」
「うん〜。」
熊も初めてだが、ジューシーで非常に美味しい。私は心の中で手を合わせ熊に感謝した。
人間単純なもので、風呂に入って美味しい物で腹が満たされ、快適そうな寝床があると分かっただけで、とんでもなく心が満たされる。
無事熊汁を完食した私たちは早々に片付けを済ませ(といってもこれも皇憐がチート能力で一瞬で終わらせてくれた)、皇憐が作ってくれた寝床にそれぞれ腰掛けていた。
「何から何までありがとうございます。」
私が寝床の上で頭を下げると、皇憐は可笑しそうに笑った。
「大したことしてねぇよ。」
「聞きそびれてたんだけど、その力何? すごすぎない?」
そう言うと、皇憐は自分の手の平を見つめた。
「あぁ…。だから龍は戦争のきっかけにもなるし、道具にもなる。そんな時代があった。」
「え…。」
「封印されるよりもさらに大昔の話だけどな。だからあんま人前では使ってねぇよ。」
「そうなんだ…。」
これは確かに巨大な戦力になる。見たところ文明が然程発展していないこの世界では、最高級の“武器”になるだろう。
「使える力って何があるの?」
「火、水、草、土、風、あと飛べる。」
「最強か…。」
「まぁな〜。」
最強という言葉に気を良くした皇憐は得意げに笑って見せた。
なるほど、その能力を組み合わせたり応用して、洗濯物を乾かしたり、干し草を出したりできちゃうわけか。
「今は妖気の塊だから、力を使ってる時は実体がなくなって幽体みたいになっちまうのが難点だな。」
「この空間を維持するのは平気なの?」
「あぁ、それはもう力を使った後だからな。」
「ふぅん…。」
でも力を使ってる時に斬りかかられても、実体がないから無傷ってことでしょ? それはそれでまたチートなのでは…。
「そんな訳で、妖気の塊の俺は疲れ知らず汚れ知らず、もちろん悪臭も出ない。」
「え!?」
「実体化中は怪我はするかもだが一瞬で治る。実は睡眠も飯も不要。妖気の塊だからな。」
その言葉を聞いて合点がいった。そりゃ着替えも持って来ていないし、風呂も入らないわけだ。確かに生身の人間とは基準が違う。
一通り話し終えると、私は寝床に潜り込んだ。しっかり疲れ果てた私には、睡眠が超必要なのだ。
「入口また閉じちまうから、何かあれば起こせよ〜。」
「ふぁい…。」
本当に、どこまでも至せり尽せりだ…。
こうしてチート龍との快適な旅の1日目が終了した。



