「…わかりました」
「染谷さーん、ちょっとー」
「あ、はーい!じゃあ気を付けて帰ってね!」
また同僚か誰かに呼ばれ看護師は診察室をせっせと後にした。
こんな時間でも案外忙しいんだな……。
「ゆずきぃー」
女にツンツンと服を引っ張られた。伸びるからやめろ、と言おうと思ったけどさすがの俺でも病人にそんな当たり強くはしない。
「ん?」
「病院連れてきてくれてありがと」
「……」
…むず痒い。
妙に心の奥がチクチクする気がする。
なんでだ……?
「……別に。気持ち悪いの治ったか?」
「治った!」
「そうか、良かったな」
「うん!」
どうしてか
さっき盗み聞きした会話が頭から離れない。
ーー((前ね!くまざぶろラーメン食べさせてくれたの!))
最後の晩餐、とか思って食べさせた、
睡眠薬入りのたった3分の1のラーメンを、
こいつは……
ーー((あれ、おいしかったなぁ〜))
「……」
純粋においしい、って思ってたんだよな。
そうだよな、こいつだって…、
…………………………………生きてんのに。
「もう元気もりもりになったよ!」
「もりもり、って……、なんだよ、それ。」
なんか…
………調子狂う。
「染谷さーん、ちょっとー」
「あ、はーい!じゃあ気を付けて帰ってね!」
また同僚か誰かに呼ばれ看護師は診察室をせっせと後にした。
こんな時間でも案外忙しいんだな……。
「ゆずきぃー」
女にツンツンと服を引っ張られた。伸びるからやめろ、と言おうと思ったけどさすがの俺でも病人にそんな当たり強くはしない。
「ん?」
「病院連れてきてくれてありがと」
「……」
…むず痒い。
妙に心の奥がチクチクする気がする。
なんでだ……?
「……別に。気持ち悪いの治ったか?」
「治った!」
「そうか、良かったな」
「うん!」
どうしてか
さっき盗み聞きした会話が頭から離れない。
ーー((前ね!くまざぶろラーメン食べさせてくれたの!))
最後の晩餐、とか思って食べさせた、
睡眠薬入りのたった3分の1のラーメンを、
こいつは……
ーー((あれ、おいしかったなぁ〜))
「……」
純粋においしい、って思ってたんだよな。
そうだよな、こいつだって…、
…………………………………生きてんのに。
「もう元気もりもりになったよ!」
「もりもり、って……、なんだよ、それ。」
なんか…
………調子狂う。


