神様…もう、この恋の行方なんてどうでもいい。

だから、どうか諒の命を助けてください。

こんな最期なんて、あまりにも悲劇的すぎる。

彼の命だけは…でも、願わくは、諒が重い後遺症で苦しむこともありませんように…。

だから、どうかお願いします…。


諒は集中治療室に運ばれた。

医療ドラマで見たことがあるような…そんな光景が目の前で繰り広げられるなんて、これがリアルな悪夢であってほしいと思う。

一体、どれほどの時間、祈りながら待ち続けただろう。

ドクターに、

「あなた、ご家族ですか?」

そう尋ねられ、答えに迷ったが、

「婚約者です」