~ここから隆の過去~
*****
今は、秋の日差しが暖かくとも寒い午後。
【松野隆君へ
突然こんな手紙ごめんなさい。
今日の昼休み、西校舎裏に来てほしいです。
忙しいとは思いますが、宜しくお願い致します。】
今朝、靴箱にこんな手紙が入っていたから、俺は誰にも何も言わずに、約束通り西校舎裏へ向かった。
そこには、一人の女子がいた。
彼女は………、
「ーーーー⁈ ……戸川さん…!」
今、学校中で大人気の生徒会書記担当で、隣のクラスの美少女ーー戸川美咲さんーーだった。
そんな美少女になぜ俺が呼び出された?
(待て待て待て待て。ひょっとしたら、戸川さんは別の用で、俺を呼び出したのは、他の女子かもしれない)
そんな風に頭をフル回転させながら考えていると、
「こんにちは松野隆さん。生徒会書記の一年・戸川美咲です。今回あなたを呼び出したのは、他でもない私です」
礼儀正しく自己紹介し、腰より十センチ程長い髪の毛を下に下げ、お辞儀をする様子はザ・生徒会という感じがする。
やっぱり、戸川さんは俺に用があったんだ!
俺も、自己紹介した方がいいかな?
「こんにちは戸真斗さん。お……僕、松野隆です」
「はいこんにちは松野さん私あなたの名前ご存じなので別に自己紹介してもらわなくてもよろしかったのですが、別にあなたが私のために自己紹介していただけるというならぜひ自己紹介してほしいのですが、でもなるべくしない方が時間の短縮になったかと思うのでしないでいただけるととてもありがたかったのですが、でも松野さんがど~~~してもぜ~~ったいに自己紹介をしたいと言うならしてもよかったのですが、時間の無駄になりますし五限目は生徒会の集まりがあるので早く本題に入って早めに切り上げたかったのですが松野さんが死ぬ気でお願いするならしてもよかったんですけどね~」
長い長い長い!心の声(?)ダダ漏れ!
「えー、では、さっそく本題に入らせていただきます」
いきなりピリッとした空気に。
何だろ。校則違反多いとかか?
バクバクバクバクバク。
心臓が飛び出そう。
そんな俺の心情はよそに、戸川さんは、
「私、松野君の事が好きです!付き合ってください!」
間違いなく宣言‼ 俺、完璧美少女に告られたぁ‼
でも俺は、
「ごめんなさい。戸川さんとは、付き合えません」
そういって断った。
他の男子なら喜んで!とか言ってただろうが、別に俺は戸川さんの事が嫌いなわけではないし、
戸川さんの他に好きな相手がいるわけでもない。
ただ、こんな地味男子の俺が完璧美少女の戸川さんと付き合っていいのかという考えが頭に何度もよぎる。
もし、告白をオッケーして付き合うことになったら……。
俺がイジメられるという事も考えられる。
戸川さんは優等生清楚系女子で、彼女にするのには最高なんだけど。
戸川さんは、ショボンとうつむいた。
そりゃあそうですよね。すみません。
「松野さんは、私の事、嫌いですか?」
突然、戸川さんに質問された。
何だか、変に緊張するなあ。
メガネの奥からうるうるした瞳で美少女に見つめられるのは、俺でなくとも緊張してしまうだろう。
「違うーーーー」
「それとも……。私の他に好きな人がいたりするのですか?」
怖い怖い!急に雰囲気が怖くなった!
うなずいたら俺の命はなくなるかもしれない(うなずかないけど)。俺は、
「あ、いや、違う。ごめんなさい。その、あの……。俺、まだ恋とかよくわからなくて……」
と答えた。
すると戸川さんは、嫌われてなくて安心したのか、まだチャンスはあると思ったのか、ホッと安心の息をもらした。
ふと戸川さんの事を見ると、戸川さんは上目遣いで俺のことをジーっと見ている。
ドキ。
そう、心が鳴った。
「松野さん。私の提案、聞いてください。」
何の提案だろう。
俺はコクンと頷いて戸川さんの言葉の続きを待った。
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今は、秋の日差しが暖かくとも寒い午後。
【松野隆君へ
突然こんな手紙ごめんなさい。
今日の昼休み、西校舎裏に来てほしいです。
忙しいとは思いますが、宜しくお願い致します。】
今朝、靴箱にこんな手紙が入っていたから、俺は誰にも何も言わずに、約束通り西校舎裏へ向かった。
そこには、一人の女子がいた。
彼女は………、
「ーーーー⁈ ……戸川さん…!」
今、学校中で大人気の生徒会書記担当で、隣のクラスの美少女ーー戸川美咲さんーーだった。
そんな美少女になぜ俺が呼び出された?
(待て待て待て待て。ひょっとしたら、戸川さんは別の用で、俺を呼び出したのは、他の女子かもしれない)
そんな風に頭をフル回転させながら考えていると、
「こんにちは松野隆さん。生徒会書記の一年・戸川美咲です。今回あなたを呼び出したのは、他でもない私です」
礼儀正しく自己紹介し、腰より十センチ程長い髪の毛を下に下げ、お辞儀をする様子はザ・生徒会という感じがする。
やっぱり、戸川さんは俺に用があったんだ!
俺も、自己紹介した方がいいかな?
「こんにちは戸真斗さん。お……僕、松野隆です」
「はいこんにちは松野さん私あなたの名前ご存じなので別に自己紹介してもらわなくてもよろしかったのですが、別にあなたが私のために自己紹介していただけるというならぜひ自己紹介してほしいのですが、でもなるべくしない方が時間の短縮になったかと思うのでしないでいただけるととてもありがたかったのですが、でも松野さんがど~~~してもぜ~~ったいに自己紹介をしたいと言うならしてもよかったのですが、時間の無駄になりますし五限目は生徒会の集まりがあるので早く本題に入って早めに切り上げたかったのですが松野さんが死ぬ気でお願いするならしてもよかったんですけどね~」
長い長い長い!心の声(?)ダダ漏れ!
「えー、では、さっそく本題に入らせていただきます」
いきなりピリッとした空気に。
何だろ。校則違反多いとかか?
バクバクバクバクバク。
心臓が飛び出そう。
そんな俺の心情はよそに、戸川さんは、
「私、松野君の事が好きです!付き合ってください!」
間違いなく宣言‼ 俺、完璧美少女に告られたぁ‼
でも俺は、
「ごめんなさい。戸川さんとは、付き合えません」
そういって断った。
他の男子なら喜んで!とか言ってただろうが、別に俺は戸川さんの事が嫌いなわけではないし、
戸川さんの他に好きな相手がいるわけでもない。
ただ、こんな地味男子の俺が完璧美少女の戸川さんと付き合っていいのかという考えが頭に何度もよぎる。
もし、告白をオッケーして付き合うことになったら……。
俺がイジメられるという事も考えられる。
戸川さんは優等生清楚系女子で、彼女にするのには最高なんだけど。
戸川さんは、ショボンとうつむいた。
そりゃあそうですよね。すみません。
「松野さんは、私の事、嫌いですか?」
突然、戸川さんに質問された。
何だか、変に緊張するなあ。
メガネの奥からうるうるした瞳で美少女に見つめられるのは、俺でなくとも緊張してしまうだろう。
「違うーーーー」
「それとも……。私の他に好きな人がいたりするのですか?」
怖い怖い!急に雰囲気が怖くなった!
うなずいたら俺の命はなくなるかもしれない(うなずかないけど)。俺は、
「あ、いや、違う。ごめんなさい。その、あの……。俺、まだ恋とかよくわからなくて……」
と答えた。
すると戸川さんは、嫌われてなくて安心したのか、まだチャンスはあると思ったのか、ホッと安心の息をもらした。
ふと戸川さんの事を見ると、戸川さんは上目遣いで俺のことをジーっと見ている。
ドキ。
そう、心が鳴った。
「松野さん。私の提案、聞いてください。」
何の提案だろう。
俺はコクンと頷いて戸川さんの言葉の続きを待った。