「……はい」
実は、この間コンビニでいっしょになって、沢島課長が開発課長と喧嘩していたことを話した。
何か理由がありそうだから教えて欲しいと言ったのだ。
その時春日課長がどうして知りたいのと聞いてきたから、部内で誰も教えてくれないけど、みんな理由を知っているみたいだから知りたいと答えた。
すると、うーんと言いながら、ここでは話せないから、そのうちゆっくり機会があれば一緒に飲み行こうかと言われて連絡先の交換をしたのだ。
春日課長は、結構しょっちゅううちの部へ息抜きに来ては、沢島課長と仲良く楽しそうに話している。
何に驚くってその時の沢島課長の顔だ。本当に親友なんだなと思う。
私をからかって笑っている顔でもなく、須田さんをいじめて笑っている顔でもない。どちらでもない素の笑顔なのだ。
課長と暮らすようになってわかった。その顔が本当の課長だと気づいた。



