よくわかんないけど、お礼を言う。褒められてるんだよね?
「……お前は何をその気になって礼を言っている。ただ、誕生日だっただけだろうが」
「はあ、まあそうですね」
すると、春日課長が言った。
「沢島お前には悪いが、彼女がいても俺はまた来るからな。お前の洋食とスイーツはもはや俺の人生にかかせないものとなりつつある。邪魔して悪いな、田崎さん。簡単に沢島を渡さないぞ」
ええ?二人ってそういう関係だったの?ちろりとふたりを見た。
「おい、気持ち悪いこと言うな!田崎もそんな目で見るな、勘違いはよせ!」
課長は立ち上がって叫んだ。
私はふたりの掛け合いを聞いていたらおかしくなって、吹き出してしまった。
「課長、昨日作ったチキンのステーキと付け合わせ、春日課長の分くらい残ってます。差し上げたらいかがですか?」
「いや、市場で買い出ししたから簡単に鍋にでもするか。春日少し待ってろ」



