「え?桜井さんから課長に今は恋人がいないらしいと聞いていましたし、私にそんなこと持ちかけるくらいだからそうなんだろうと推測しました。でも課長はイケメンだし、きっとすぐに彼女が出来るかもしれないから、部屋に私がいることは不都合以外の何ものでもないと思われます」

「ぷっ!レポートじゃあるまいし、何だその話し方。お前本当に面白い奴だな」

「ちっとも面白くないですよね、事実を述べているまでですけれども……」

「じゃあ、それは事実ではない」

「え?事実ではないってどういう?もしかして、彼女がいるんですね?」

 課長は頭を抱えている。

「あー、もう。お前と話していると俺までおかしくなる。違う、別にお前が同居しているからといって、女関係で困ることはない」

 困ることはない?それってどういう意味?

「それはつまり、女性を家には連れ込まず、外で仲良くしてくるってことですか?」

 課長はまた、頭を抱えている。