課長のケーキは甘い包囲網


「……え?」

「お前は会ってほしくないということか?」

「だ、だって、そんな何も約束してないのに、誠司さんに悪いから……」

 ああ、そういうこと?というか、すみれはその気がなかったということか?

「約束をしたらいいのか?俺は問題ないけど、お前はまだ決心つかないんだろ?」

 びっくりした顔をしている。図星だな。

 なんで何も言わないんだ?まさか、結婚考えていないとか?俺とは嫌だとか?

 そうだ、思い出した。鎌を掛けるか。

「もしかして、地元の例の相手と見合いするつもりで俺のことはただのセフレ?」

「そんなわけないじゃない!ひどい!そんな、私、うう……」