そう言うと、部屋着の首元をめくって指さした。見ると、鬱血の後が数カ所見えた。ああ、そういうこと……。
「男といるのかと聞かれたんだな?」
真っ赤になってこっちをぷるぷるしながら見ている。可愛い奴。
「誠司さんのせいで、お兄ちゃんに問い詰められて、は、恥ずかしい思いをさせられた!」
「今まで首元は休み前しか付けなかったんだけど、そうだな、管理人の婆さんには気づかれないだろうと思っていいかなと……」
「……もう、馬鹿!これからはやめてください」
「ああ、だから気をつけてたんだって。人の話を聞けよ。で?どうなったんだ」
「引っ越す気があるなら、一度会わせろって言うの。でも、いやでしょ?」
「別に、いいけど……どっちにしても同棲させるんだったらそっちへ挨拶行かないとまずいと思ってたし」



